薬剤師の独立には、大きく分けて2つの「方法」があります。
失敗をしない独立を目指す上で、この「方法」が非常に大切な要素になります。
まず1つ目は、「新規開局」です。ゼロから準備をして、まっさらな状態で薬局運営をスタートできますので、自分の思い通りの薬局を作り上げることが出来ます。長らく雇用されてきた薬剤師さんは、様々なしがらみの中で業務を行ってきており、自分の理想の薬局を思い描いている方が多くいらっしゃいます。そのような方には、「新規開局」は非常に良い方法と言えると思います。
しかしその反面、新規開局店舗の収益が安定するまでには長い時間がかかり、最悪の場合、思い描いた収益まで届かない事もしばしばで、金銭的にも、精神的にも苦しい期間が続く為、「失敗をしない独立」の方法としては、いささか不安が残ります。
弊社が推奨する方法は、「譲渡(譲受)」による失敗をしない独立です。弊社は、薬局専門のM&A仲介として10年以上の経験があり、「譲渡(譲受)」による独立開業を数多く支援してきました。
既に形が出来上がった店舗を承継する為、「新規開局」の様に長い時間をかけることなく、安定した収益環境が出来上がっています。
また、過去の営業実績がありますので、承継後の想定収支を事前にシミュレーションすることも容易で、確度の高い将来計画を基に独立開業が可能となります。
独立を目指す薬剤師にとって「譲渡(譲受)」という方法は、リスク低減や時間短縮等、様々な面でメリットがありますので、既存店舗を譲り受ける形での独立開業を目指されてはいかがでしょうか。
弊社は、薬局専門の仲介会社として、これまでに多くの薬局経営者様と会い、お話を伺って参りましたが、その全ての薬局が順調に経営されているわけではなく、様々な失敗談・反省点も見聞きしてきました。
そんな先人たちから学ぶべき反省点とはどの様なものでしょうか。今後独立を考えられる薬剤師にとって、特に留意すべき要素を大きく3つに分けました。
上図の様に、独立して店舗の運営を円滑に管理していく為には、勤務していた頃のようにただ調剤や投薬を行うばかりでは務まりません。薬局全体を見通して管理していく事が経営の難しい点であり、逆に、だからこそ自分のやりたい事や理想を実現でき、がんばった分だけ自分に返ってくるという醍醐味でもあります。
過去、弊社では数多くの独立を支援してきましたが、その中で様々な薬剤師と出会ってきました。独立へ向け熱い想いを持つ方々ばかりでしたが、その気持ちとは裏腹に、諸々の理由で検討を断念せざるを得ない状況もありました。
家族の反対、退職調整、自身の経験値・スキルなど。
せっかく希望に合致する案件があっても、独立出来る環境が自身の中で整っていなくては意味がありません。
具体的に話を進めてから不慮の事態が起きぬ様、しっかり準備を進めておくことが大切です。
また、具体的に話が進み始めた後も、気を付けねばならないことは沢山あります。
過去の経験を基に、留意事項の一例を下図にまとめました。